中高年ひきこもり61万人、「5年未満」が5割…内閣府推計

中高年ひきこもり61万人、「5年未満」が5割…内閣府推計

2019年3月29日 ヨミドクター

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190329-OYTET50014/?catname=news-kaisetsu_news


 40~64歳の中高年でひきこもりの人が、全国に推計約61万3000人いることが、内閣府の初の調査でわかった。過去の調査は40歳未満が対象で、内閣府の担当者は「40歳未満も加えると、概数で100万人以上はいるだろう」としている。

 調査は昨年12月に無作為抽出した全国の40~64歳の5000人(有効回答率65%)と家族らを対象に実施。半年以上にわたり「家からは出ない」「近所のコンビニなどには出かける」などに該当する人をひきこもりとみなした。該当者は有効回答の1・45%で、2018年の40~64歳人口が4235万人だったことから、61万3000人と推計した。

 調査で該当した人は47人で、約8割が男性。ひきこもり期間は「5年未満」が約半数の23人、「5~10年」は7人、「10年以上」は17人だった。

 内閣府は、ひきこもりを不登校の延長などによる若者の問題として捉え、これまで15~39歳を対象に調査してきた。15年の調査では約54万人と推計した。

 愛知教育大の川北稔准教授は「就職氷河期の影響で、非正規雇用など不安定な働き方をした人、適職を得られずひきこもった人が40歳以上になっている。同じ悩みを話せる居場所や、多様な人が参加できる機会を地域に用意することが求められる」と指摘している。

2019年04月10日