《ニュース》怠けじゃない、朝起きられない子ども 「起立性調節障害」とは?

怠けじゃない、朝起きられない子ども 「起立性調節障害」とは?
5/17(木) 15:04配信 MBS

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180517-10000001-mbsnews-l27

 「起立性調節障害(OD)」という病気をご存知でしょうか?思春期に起こるとされる病気で、朝起きることができないことが多く、これまでは怠けているのでは?と理解されないこともありました。ただ、最近になってようやく認知され始めて学校現場でも理解が進んでいます。実際にはどのような症状なのか、中学2年生の女の子が取材に応じてくれました。

怠けではない「起立性調節障害」
中学2年生の佐原桜子さん(仮名・14)は両親と妹の4人家族です。何気ない日常に異変が訪れたのは、桜子さんが小学5年生の時でした。

「こっちは玄関出たら行ったもんだと思って、自分がパート行く時にふと見たら気配がして…車の横のところに座り込んで半分寝ているいるような感じで」(桜子さんの母親)

病院に連れていくと、「起立性調節障害=OD」と診断されたといいます。ただ、両親ともすぐには「病気である」ことを受け入れられませんでした。

「そういう体調なんだって情報はわかっていながら、自分の中では腑に落ちないところがあった」(桜子さんの父親)
「単なる怠けではないって最初に言われた時に、あーそうだったんだってわかった気になっていたが、学校に行かないっていう状況を病気だっていうふうに、なかなか私の中では認められなかった」(母親)

ところがある出来事がきっかけで、見方が変わりました。桜子さんが、欲しがっていた「Nintendo Switch」を早起きをして一緒に買いに行く約束をしていましたが、その朝起こしに行くと…

「突然泣き出して『どしても欲しいのに体が起きない。そんなすごく欲しいものをぶら下げんといて』って泣き出して。その時に、これは本当に病気なんだっていうのがわかった」(母親)

「病気ってのはすごく驚きでした」(桜子さん)

Q.受け入れにくかった?
「始めは病気ってことを理解はしていても、なんか…何かしたら早く治るんじゃないかって」

その症状は?
毎朝、どのような症状が出るのか?取材させてもらえました。

(母親)「さくおはよ。9時やで桜子、薬の時間やで」
(桜子さん)「うーん…」
(母親)「どうした?薬、口に入れるで、開けて。病院行くからそろそろ起きや」
(桜子さん)「…頭いたい」
(母親)「またちょっと後で来るわな」

「ちょっと起きるの厳しいかなっていうのが正直なところ」(母親)

血圧を上げる薬を飲ませて一旦、薬が効くのを待ちます。20分後、再び様子を見に行くと、なんとかベットからは出ていました。

「頭上げると痛いので、座ってうつむくような形にしています。真っ暗になり、そのままバタンって」(母親)

起き出して30分後、リビングへ…

「頭がすごく重たくて気持ち悪い。全然、朝はあんまり頭が動かなくて。普段朝の薬は口に入れるだけしてもらっているけど、全然覚えていない。早く寝なきゃと思って、早めに布団に入ったけど、あまり寝られなくて」(桜子さん)

小学生約5%、中学生約10%

この日は月に一度の病院での診察です。経過をみるのが主な目的で、立ち上がった瞬間の血圧と心拍数を計測する「起立テスト」を行います。桜子さんの場合、立った瞬間、通常の人より急激に脈が速くなる上、一旦下がった血圧がなかなか元に戻りません。それがふらつきや失神の原因ですが、4年前と比べると症状は少し改善に向かい始めています。

患者は小学生の約5%、中学生の約10%いるとされています。ただ、治療と言っても水分と塩分を充分に摂って適度な運動をするなど、生活する上での注意点があるだけで、自然に治るのを待つしかないといいます。

「(起立性調節障害の)原因はまだわかってないが、思春期の体の成長に神経の成長がうまくついていけなくて、バランスが崩れるということで起こってくるというふうに言われています」(日本小児心身医学会認定医 神原雪子医師)

Q.治る病気?
「そうですね。思春期が落ち着くころには治っていくことが多い」

家族会では「将来どうする?」
先月、桜子さんのお母さんはODを患う家族が集まる座談会に参加していました。月に一度集まって、当事者が悩みを打ち明けたり相談に乗ったりしています。

「将来どうするって話をすると、うちの子も大学に行きたいって言っていて、本人は学生生活を楽しみたいって」(桜子さんの母親)

「今いろいろネットとかあるが、膝を交えて話せるこの機会、この場所は大切なので、とにかくこの場所っていうのを持ち続けたい」(OD家族の会~snow~ 代表・星島久美さん)

家族も受け入れた病気
小学6年生の妹の柚葉さん(11)が学校から帰ってきました。

「(お姉ちゃん)寝てる感じ…」(柚葉さん)

桜子さんはこの日も学校を休みました。中学2年生になって、まだ2日しか登校できていません。そんな姉の姿に、柚葉さんはまだ腑に落ちていないようで…

「自分はちょっとしんどくても学校にちゃんと行かないといけないのに、お姉ちゃんはああやってずっと寝てたりしてて、何も言われないっていうのもあって、それが嫌っていうのもあります」(柚葉さん)

最近になって、ようやく動ける時間が増えてきたので、高校受験へ向けて勉強を始めたいと思っています。家族もいまではすっかり病気を受け入れていて、桜子さんも自然に笑顔が出るようになりました。

「だいぶママがきつかったもんね。学校に行け行け言い過ぎたな。ママもそう思うわ、今やったら」(母親)

「自分の経験したことをうまく生かして、出来ることをやって、でも無理はし過ぎずに、無理し過ぎない程度に頑張りたい」(桜子ちゃん)

MBSニュース

2018年05月18日