《ニュース》若年性認知症、職場で発見 上司・同僚5割

<専門機関調査>若年性認知症、職場で発見 上司・同僚5割
4/18(水) 12:30配信 毎日新聞

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180418-00000033-mai-soci

若年性認知症の専門機関が企業と団体を対象に実施したアンケートで、初めて発症に気づいたのは職場の上司や同僚だったとの回答が最多の5割を占めた。ただアンケートの回収率は1割程度にとどまり、関心の低さもうかがえた。専門家は「早期の治療、支援につなげるためにも企業の意識を高める必要がある」と話している。【山本有紀】

 ◇回答の7%「現在いる」「以前いた」

 調査したのは「認知症介護研究・研修大府センター」(愛知県大府市)。2009年に若年性認知症に関する全国初の相談窓口を開いたほか、支援コーディネーターの研修事業に取り組んでいる。

 昨年10月、企業などを対象にした全国アンケートを初めて実施した。従業員数500人以上の6733企業と団体に調査票を送り、938企業・団体(回収率13.9%)から回答があった。

 938企業・団体のうち7%に当たる63企業・団体が若年性認知症(その疑いがあったり、軽度の認知障害があったりする人を含む)の人が「現在いる」「以前いた」と回答した。

 この63企業・団体に従業員の症状を知ったいきさつを複数回答で聞いたところ、最多は「会社からの受診勧奨」の46%で、職場の人が最初に異変に気づき、診察を勧めるケースが多いことを示した。次いで多かったのは「本人からの相談・申告」の40%。「家族からの相談・申告」は13%だった。

 若年性認知症の従業員に対する「雇用・報酬」について複数回答で尋ねたところ、多い順に「作業能力低下でも報酬維持」(40企業・団体)▽「合意退職」(23企業・団体)▽「傷病手当金支給」(16企業・団体)--などと回答した。発症した当初は待遇に変化がなくても、症状が進むと退職の道をたどることが多いことをうかがわせた。

 若年性認知症の家族を支援している宮永和夫医師(新潟県南魚沼市病院事業管理者)は認知症の発見について「コンピューター操作や会議などの際の異変が端緒になることが多く、家庭より会社の方が発症に気づきやすいかもしれないが、それは社員に認知症に関する知識があることが前提」と指摘。「こうしたアンケートの対象を中小企業や自営業者にも広げて、若年性認知症の雇用問題に関する意識を高めてほしい」と話している。

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 ◇若年性認知症

 65歳未満の人が発症する認知症で、原因はアルツハイマー病のほか、脳卒中などに伴う「脳血管性」などがある。厚生労働省研究班の2009年の調査では、国内に3万7800人いると推計される。同じことを何度も聞いたり、意欲が低下したりして周囲が気づくこともある。

最終更新:4/18(水) 13:44 毎日新聞

2018年04月19日